2009-01-01から1年間の記事一覧

(X=)JAPAN精神分析Ⅱ

1.5月3日の夕暮れに東京ドームの中に入り、エックスのステージの巨大セットを眺めながら会場の全体を見渡し考えた。しかし彼らもよく、千葉の館山から出てきてここまで大きくなって出世したのだなと。デビューになる以前に、ヨシキは元気が出るテレビで紹介…

(X=)JAPAN精神分析

1. 今月の3日はよく晴れた初夏のいい日だったが東京ドームに行っていた。マイミクさんがまたライブに招待してくれたからだ。こんどはX-JAPANのライブである。御蔭で噂には聞くところのエックスのライブを初めて体験することができた。調度よい気温の心地よ…

ブックオフライフ

最近僕がブログを書くのにネタにしてる本というのは、BOOKOFFで拾ってくる本が多い。ブックオフは繁盛している模様だ。チェーン展開してる古本屋だが、うちの近所にも数軒ある。場合によっては探すために足を伸ばして遠くのブックオフにまで自転車で遠征する…

イギー・ポップにはなれなかった草なぎ君に捧ぐ

草なぎ君が、深夜に公園で全裸でいるところを逮捕された。酔っ払っていた草なぎ君は、裸で何が悪い?と警官に噛み付いた模様である。なぜ突然、人は全裸になりたがるのだろうか。草なぎ君の性格は、テレビで見るだけだが、温和で理性的で、自己抑制的な性格…

そしてゲームだけが残った

カントは、ユダヤ教の秘儀的教典であるカバラを否定している。カバラは、ユダヤ教における秘教的な伝授の体系であるが、カントは、彼の時代の霊能力者と云われたスェーデンボルグの批評として『視霊者の夢』を書きつつ、霊の存在については必ずしも否定しな…

愛と幻想の日本史とその音楽的書き換えの現場

『Endless Rain』という曲について類似の曲を連想するとするなら、それはガンズ・アンド・ローゼズの『November Rain』だろう。しかし以前にこのブログで紹介したこともあるように、ガンズのノウヴェンバーレインとは最初に80年代の段階で作られていた時には…

源氏物語からX-JAPANまで−『Endless Rain』

X-JAPANの示しているセンスとは奇妙なもののように見える。この奇妙さが表現し訴えているものとは何なのだろうか。時々その見掛の姿は不思議さを催すかもしれない。しかしよく分析的に見てみれば、日本人の歴史にとって、センスにとって、あの演出あの化粧と…

老荘思想とポストモダニズム

道教のテキストを読んでみて驚くべきことは、それがポストモダニズムの論理そのものを既に実現していたということだ。老子によって基本理念が出来て荘子によって大成されている道家の体系である。そういえばタオイズムということで80年代にはやはりそれなり…

儒教のイデオロギー

中国で三大宗教というと、仏教、儒教、道教のことをさす。この中で最も権力としての安定性を、前近代の東洋史において保ちえたのは、儒教だった。しかし儒教のイデオロギーというのは一般に宗教というときの性質とは異なっていて、普通に宗教をイメージする…

漢文と日本語

日本の仏教の文献について改めて触れて見るとき、例えば岩波文庫などに入っている過去の時代的な文献を見ると、大抵の場合は書き下した文章で仮名を中心に語られており、古文とはいえ何とか読めるような形で今の出版物には入っているが、その多くというのは…

日本の文脈における最初の否定神学

ここ最近のことだが、道元の映画を切欠にして僕が禅の理論的著作を調べ始めたのは先月のことだった。するとそこから面白くなって日本仏教の歴史についてざっと壮観的にしばらく調べていたのだ。日本の仏教にとって本質的な展開というのは、江戸時代に入る前…

足のツボ

数日前テレビを見ていたら石田純一は靴下をはかないという話をやっていた。いや今までは靴下をはかないことが多かったが最近ははくようになったという話だったか。なぜ石田純一は靴下をはくようになったのだろうか?年を食ったから履かないでいるポリシーを…

地獄に堕ちた野郎ども−国家における成熟と老成の時間性

しかし今の日本で、「ニート」という言葉の使われ方というのも微妙に変なものであるように見える。NEETとは日本で使われるようになったが、それは(Not in Employment, Education or Training)の略語ということであり、wikiで見るに、言葉の起源は十年位前…

Captain Sensibleの『Wot』−自由のスタイルにおけるヨーロッパの歴史的な懐

「覇権国家」という歴史的な規定がある。それは圧倒的な経済力を基礎とし、商業と金融において繁栄し、政治と軍事面においても並ぶもののない力をもった国家のことをいう。歴史的には、覇権国家の姿が最初に明確化されて出てきたのは、17世紀のオランダであ…

日本の労働環境の未来とは?

今夜のフジ系テレビで放送の情報番組「サキヨミ」で紹介された、オランダにおけるワーキングシェア事情の特集は重要なものだったと思う。いま日本で直面している労働雇用の問題として、景気が不安定な側面に入ったことから労働者の解雇問題、雇用環境のリス…

論理的なものと経験的なもの

カントというのはキリスト教社会の歴史では随分と微妙なポジションにあたっている。カントが反対しているものとは、それまでのキリスト教社会が背負ってきた、ある精神的体質である。キリスト教社会が担ってきた特徴的な思考の誤謬体質について根本的な転回…

普遍性と全体的安定性の逆説

カント型普遍性の構造に対して、クリスティーナ・アギレラ的な抵抗があるのだとすれば、アギレラのマニフェストに共感を示したミュージシャンたちがいる。それが実は、ガンズ・アンド・ローゼズであったのだ。07年の幕張でガンズのライブを見たとき、ガンズ…

クリスティーナ・アギレラの『Beautiful』

カントは、美しさを感じる心というのは主観ではないと言った。美を喜ぶ心に、自己の主観的自我だけが関係するような個人的条件を見出すことはできないと強調したわけだが、それはどのようなことを言っていたと考えられるのだろうか。誰が何と言おうと私がこ…

道元の伝記映画『禅』を見る

月曜日にシネコンで『禅』という今公開中の映画を見た。道元の生涯を映画化したものであるが、道元と正法眼蔵には以前から興味があったので見てみた。といっても僕は道元についての初心者である。特に何を知っているというわけでもなく、禅についての漠然と…

女子高生とスカートの長さ

女子高生のスカートとは現象としていつからか短くなっていった。先日、日本でそれの統計を取ってみたところ、新潟県が女子高生のスカート丈では一番短いという結果が発表された。なぜ新潟なのだろうか?それに比べて首都圏というのは、スカートの短さにおい…

映画を独り占めした初体験

そういえば月曜の夜にレイトショーを見たとき客席には観客が僕一人しかいなかった。夜9時からの上映で映画の内容は決して明朗とはいえないものだった。近所のシネコンだが僕はとても重宝している。ICチップの入った薄っぺらい会員カードを作っているのだが…

レボリューショナリーロードからトウキョウソナタへ

昨夜近所のシネコンで『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』を見てくる。レイトである。ディカプリオとケイト・ウィンスレットが夫婦役で共演している映画で、サム・メンデス監督である。サム・メンデスの映画を見たのはこれがはじめてだ。名前は…

『SEX AND THE CITY』とは何故面白かったのか?

去年の夏頃、深夜に起きているとついつい気になって、全部終りまで見てしまうテレビドラマがあった。実はそれが『SEX AND THE CITY』だった。アメリカの連続ドラマシリーズとしてどうやら相当に有名であるらしく、僕は全く知らなかったのだが深夜に毎度やっ…

中南米におけるイメージと論理

ゲバラとは、ただイメージの人である。決してそれは論理構造ではありえなかった。ゲバラの語ったという中途半端な言葉の数々とは残っている。そして閑散とした国連の議席で演説したゲバラの映像など。しかし論理でいかに精緻に説得を試みようと、中南米とい…

「ゲバラ=イメージ」の支配を乗り越えるために

さっき近所のシネコンのレイトにて『チェ・28歳の革命』を見てきた。チェ・ゲバラの伝記をソダーバーグ監督が撮ったということで最近話題になっていた映画だ。歴史的な事件の当事者が死んでしばらく時間がたつとそれが神話化される。社会にはそのような神話…

伊勢神宮の黒と白

日曜日の夜に僕らはもう大分暗くなってから車で伊勢に着いた。来る途中奈良の盆地で見た吉野の月は異様な輝きを放っていた。何故だかあの盆地で見上げる月は普通に我々がいつも見ている月よりも大きく、そして普通よりも低くて手の届きそうなところにあるよ…

関西という地勢

金曜の夜から友人たちと車で東京を出て関西方面へドライブに行った。深夜の東名高速を突っ切る。麻生さんが高速どこまでも乗り放題千円にする、休日につきという発表をした。しかしいつになったらそれがはじまるのかさっぱりわからない。それ以外にちょっと…

派遣村にて、ある論争の時間を振り返る

正月の三日のことだが友人が車でうちに遊びに来たのでそのまま恵比寿のほうまでドライブにいった。去年できた恵比寿のnadiffアパートにいったが町の入り組んだ裏側に建てられたそのマニアのスポットみたいな新しい芸術アパートは、店舗は営業してはいるもの…