2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

80年代ベルリンに地の底から湧き上ったマイナーロックの音、そして天使の詩

ヴィム・ヴェンダースの音楽の趣味が面白いことはよく知られていることだろうと思うが、1987年の映画『ベルリン・天使の詩』で使用された多彩な音楽の構成に感銘を受けた者も多いはずだ。ベルリンという多様な想像力を掻き立てる街において、そこに通底すべ…

『ラスト、コーション』−主体化とは、なぜ意識を裏切るのか?

前作「ブロークバックマウンテン」に続くアン・リー監督の映画である。アン・リー監督というのは特に注意していた名前ではないのだが、ブロークバックマウンテンでちょっとした感銘を受けたので、その前作に当たる「ハルク」(超人ハルクの実写版映画)をD…

弁護士とタレント

そういえばテレビを見ていて思ったが、大阪の府知事に新任したのは橋下徹という、テレビの出演で人気を博して出てきた弁護士だった。弁護士からテレビのコメンテーターとして定着する人がいる。今日の昼に見た八代英輝も、ご意見番のようにしてもはや馴染み…

ツチノコと都市伝説

今日の朝から昼にかけて、テレビの報道で話題になっていたものとは、ツチノコといわれて出てきた映像だったと思うが、元ネタが如何わしいゴシップ新聞であっただけあって、どう見ても想像上の民間伝説の中にあるツチノコのイメージとその映像を結びつけるこ…

想像界の機能

例えば、ジジェクは、自我理想と理想自我の違いについて、このように定義している。 フロイトは、主体を倫理的行動に駆り立てる媒体を指すのに、三つの異なる述語を用いている。理想自我(Ideal-Ich)、自我理想(Ich-Ideal)、超自我(Uber-Ich)である。フ…