2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

mixi戦争

mixiというアーキテクチャは、2006年のインターネット界を賑わしていた。mixiというソーシャルネットワーキングのシステムは独自の増殖を遂げる。mixiはインターネットを変えただろうか、またmixiがもたらしたwebの構造とは何だったのか。webは確かに進化し…

ビデオ進化論からyoutubeまで

これは1986年の秋に放映されたものではないかと思う。フジテレビで放映されたもの。この日の出来事を朧ろ気ながら、僕は覚えている。新聞で深夜番組の欄に浅田彰の名前をみつけ、夜には絶対これを見ようと思っていたのだが、その日の日中は・・・たしかいつもの…

DGの『いかにして器官なき身体を獲得するか?』

欲望が裏切られ、呪われ、その内在野からもぎとられるたびに、そこには僧侶が姿を現わす。僧侶は欲望に三重の呪いを投げかける。否定的な法則の呪い、外在的な規則の呪い、超越的な理想の呪いの三つである。北へと向きながら、僧侶はとなえた。欲望とは欠如…

プルードンを愚痴るマルクスの姿って?

最近また急速に、マルクスを沢山読んでいるのだが。僕が前にマルクスを読んでいたのは、もう昔のことで、22歳くらいの時期まで僕はよくマルクスを読んでいたはずである。マルクスを読むと言っても、それをどのように読むのかが問題なのである。最近になっ…

高橋源一郎−読みのトラウマから巡り、発信する

日曜日は、ナベサクさんid:nabesakuに誘われて早稲田まで文学の講演会を聞きにいった。高橋源一郎と望月哲男のレクチャーで『テクストと読者―<読み>のあり方を問い直す―』というものである。前に高橋源一郎の講演を聞いたのは88年の秋か冬だったから、もう…

『フラガール』

以前に『69』を撮っている李相日監督の作品である。昭和40年における福島県の炭鉱町。炭鉱は閉山を間近にしていた。寂れつつある炭鉱町は次の産業を興す必然性に迫られている。新しくレジャー施設を建設する計画が持ち上がる。常磐ハワイアンセンターの実話…

『ナルシズム入門』(1914年)

ナルシズムという用語の起源とは比較的新しいものであることを、まずフロイトは示している。1899年にネッケという人物が臨床的に命名したと示されているが、その使用法の起源は幾つか説がある。ナルシズムは臨床的な記述に使う概念として、大体19世紀末から2…

『硫黄島からの手紙』−自己否定の起源

太平洋戦争の末期に、日本の本土はもうアメリカ軍に踏み込まれようとしていた。日本にとって本土を守る象徴的な拠点になっていたのは、太平洋に浮かぶ孤島、硫黄島の存在である。この島に特に資源があり経済が存在するというわけではなかった。ただ硫黄の匂…

『マゾヒズムの経済論的問題』(1924年)

人間の欲動生活においてマゾヒズム的な傾向が存在することは、経済論的には謎に満ちたものと言える。快感原則が不快の回避と快の獲得を第一の目標としながら心的なプロセスを支配してると考えると、マゾヒズムはそもそも不可解な営みなのである。苦痛と不快…