2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

過去自体の存在論Ⅲ

1. ドゥルーズは過去自体を巡る態度のとり方において、ベルグソンとプルーストの差異を提示している。まずドゥルーズは意志的な記憶によって構成される現在と関連付けられた過去の想起に対して「無意志的な記憶」の働きというのを対置している。過去自体の存…

過去自体の存在論Ⅱ

現在とは空隅を含む時間の存在である。現在とは時間的な前提の上にある、ある浮遊性として想定される。そして現在とは流れていると同時に漏れ続ける存在の進行である。それは空隅を含むが故に、流れていると想像されるイメージで語られるだろう。しかし時間…

過去自体の存在論

過去が記憶の損傷として固着しているとき、そこでは悪い重力を発しつづけている。過去とは記憶についての解釈によって主体にとって成立している。過去とは錯綜する解釈の体系によって身体的な内在を構成している。そのような解釈とはまず第一義的にはイメー…