2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

柄谷行人の『言語・数・貨幣』(1983年)

アラン・ソーカルによって、知識の示し方における欺瞞性としてポスト構造主義の何人かの思想家が批判されるという事件は、90年代の終り頃に起きている。ソーカルはニューヨーク大学の物理教授であり、主にそれが自然科学の用語の濫用にあたるというものだっ…

ディランとバエズと新小金井

新小金井という小さな駅をご存知の方は、どのくらいいるものだろうか?武蔵境から西武多摩川線という小さな線が出ている。それで一つ目の駅だ。地元の人の利用者、学校は僕のいた高校ぐらいしか通学に使う者はいないのではなかろうか。それと野川公園まで行…

クレオパトラが

実は美人じゃなかった説というのが、何故だか今になって出ているそうだ。 「絶世の美女」だったといわれる古代エジプトの女王クレオパトラ。しかし、英ニューカッスル大学で13日から展示されている紀元前32年の貨幣に描かれた肖像によれば、実際にはそれ…

私的所有の幾つかの段階

一九世紀のマルクスの段階においては、所有における様々なレベルが、まだ混同されているのだといえよう。私的所有と呼ばれうる条件について分類をしてみよう。 1.個人の身体に対する外的な物質としての所有すること。−身体外的条件 2.個人の身体的な構造から…

マルクスの『私有財産と共産主義』(1843年)

マルクスの『経済学・哲学草稿』と呼ばれる著作はマルクスの生前には発表されていない。それは1930年代にモスクワのマルクスエンゲルス研究所の編纂によって始めて日の目を見たものである。実際に書かれた時期は、1843年頃だと考えられている。この時点でマ…

知識と意識の間違い易さ

自己否定という物言いがイデオロギーとして流通するとき、基本的にそれはファシズムのものである。それは結果的に全体への服従しか強要しない。端的に、そのような物言いが平気で口にしうる人は、自己矛盾している。自己否定、あるいはキリスト教的なイデー…

意識と革命についての誤配

革命について、誤った考えとは何だろうか。それは、革命的であると云う事を、遊戯を排することと考えてしまうことである。(要するにこれは60年代の時点から明瞭にある問題であるのだが、ゴダールの逆を行ってしまう事である。そう行ってしまう事を革命だと…

ゴダールの『ワン・プラス・ワン』

ゴダールの『ワン・プラス・ワン』は、ローリング・ストーンズのレコーディング風景を追いながら、間に革命運動の実在を巡る抽象的な描写を散りばめていく。それは1968年という時代をリアルタイムで描写する映画となった。時代的な革命運動の風景を幾つかの…

mixi戦争2

mixiで起きた事件として昨年、有名になったのは、三洋電機社員の事件だ。 「三洋電機事件」でアカウント多数削除 「いきなり削除」は、06年8月頃から問題になっていた。ネット業界では、「上場を成功させるためと、ナショナルクライアント(広告)が政治的な…