2004-04-01から1ヶ月間の記事一覧

獲得的世界?

僕らはNY旅行の中で、友人から左翼系の一件本屋を紹介された。友人は過去にNYCUニューヨーク市立大学に留学していた経験ももつ。チェルシーの一角に大きなスペースを構えているセクトの本屋だった。「革命書店」という文字が入り口に出ている。これは日本…

ドストエフスキーからシュワルツネガーへ

1. 重い障害物を担わされて引き摺り、民衆の見つめる道の中で歩かされるキリストのイメージとは、それによって世界のあらゆる受難を背負い込んでは前進するという、象徴的なイメージとなっている。キリストの背負い込んだ重みとは、それがそのまま世界の重み…

キリスト教的身体の系譜

1. キリスト教的な身体の構造的な組織性から来る特徴こそが、器官として与えられた身体の組織に、痛覚、そして労働としてのネガティブな負荷をかけることによって、その器官的なる組織的な膨張を刺激して与え、負荷(不快、痛覚の存在)を媒介させて、器官的…

世界の獲得という問題

マルクスによって、鎖以外に失うものは何もないと定義されたプロレタリアートとは、共産主義革命によって「世界の獲得」を可能にするという事になっていた。このときマルクスの思考にとって世界とは獲得の対象でありえたのだ。プロレタリアとは世界を喪失し…

内包と排除

1. 社会体の進化のプロセスとして、内包社会から排除社会へのプロセスというのが、社会学的に考えられている。それは共同体、あるいは都市社会とその他者性との関係性の変化として捉えられている仮説である。共同体にとっての他者、すなわち狂人や犯罪者のレ…

偽の問題

ドゥルーズは『ベルグソニズム』(66年に出版)の中で、問題の所在を正確に構成するための方法について、真の問題と偽の問題を峻別できる基準を、どのようにして持つことができるのか、という方法論の立て方を巡り、ベルグソン哲学についての再構成を図ろう…

キリスト教的身体の問題

キリスト教の文化−システムとは労働を実践行為として、世界の全体像を個人の身体性の中に取り込むビジョンを与えようとする。理想的な労働において、世界は主体にとって、労働を通して与えられる。獲得される。そのような世界の獲得と主体の全体化に関与でき…