2014-01-01から1年間の記事一覧

ファイン・ヤング・カーニヴァルズの『Johnny Come Home』

1. ロックという表現形式がイギリスであらゆる階級を覆い尽くした頃、それが即ち80年代であったが、音楽のジャンルも多様を極めた。ニューウェイブと呼ばれる動きはロックという形式の単純化の運動を、レゲエ、スカといった原始的な形式化から再び接近してい…

ロックが発掘する倫理上の古典化−Big Audio Dynamite

イギリス人にとって左翼的なセンスとは何なのかと考える時、パンクロックの短い歴史がそこに重なる。パンクにもある種パターンがあった。それらは幾つかのパターンである。クラッシュの形に収斂した若者たちの叛乱のイメージとはその一つである。20世紀の後…

E=MC2

ミック・ジョーンズは、イギリスでパンクロックの草創期を生きた群像にあってクラッシュのギタリストだった人物だが、クラッシュの音楽がその生成とサイクルを一通り終えた後に、その史的役割を終えるようにして消失していくのとともに、ジョー・ストラマー…