2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

儒教のイデオロギー

中国で三大宗教というと、仏教、儒教、道教のことをさす。この中で最も権力としての安定性を、前近代の東洋史において保ちえたのは、儒教だった。しかし儒教のイデオロギーというのは一般に宗教というときの性質とは異なっていて、普通に宗教をイメージする…

漢文と日本語

日本の仏教の文献について改めて触れて見るとき、例えば岩波文庫などに入っている過去の時代的な文献を見ると、大抵の場合は書き下した文章で仮名を中心に語られており、古文とはいえ何とか読めるような形で今の出版物には入っているが、その多くというのは…

日本の文脈における最初の否定神学

ここ最近のことだが、道元の映画を切欠にして僕が禅の理論的著作を調べ始めたのは先月のことだった。するとそこから面白くなって日本仏教の歴史についてざっと壮観的にしばらく調べていたのだ。日本の仏教にとって本質的な展開というのは、江戸時代に入る前…

足のツボ

数日前テレビを見ていたら石田純一は靴下をはかないという話をやっていた。いや今までは靴下をはかないことが多かったが最近ははくようになったという話だったか。なぜ石田純一は靴下をはくようになったのだろうか?年を食ったから履かないでいるポリシーを…

地獄に堕ちた野郎ども−国家における成熟と老成の時間性

しかし今の日本で、「ニート」という言葉の使われ方というのも微妙に変なものであるように見える。NEETとは日本で使われるようになったが、それは(Not in Employment, Education or Training)の略語ということであり、wikiで見るに、言葉の起源は十年位前…

Captain Sensibleの『Wot』−自由のスタイルにおけるヨーロッパの歴史的な懐

「覇権国家」という歴史的な規定がある。それは圧倒的な経済力を基礎とし、商業と金融において繁栄し、政治と軍事面においても並ぶもののない力をもった国家のことをいう。歴史的には、覇権国家の姿が最初に明確化されて出てきたのは、17世紀のオランダであ…

日本の労働環境の未来とは?

今夜のフジ系テレビで放送の情報番組「サキヨミ」で紹介された、オランダにおけるワーキングシェア事情の特集は重要なものだったと思う。いま日本で直面している労働雇用の問題として、景気が不安定な側面に入ったことから労働者の解雇問題、雇用環境のリス…