2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

しかし「自然」の後にはやっぱり何も来ないであろう

1. どうも今月半ばに地震が起きてからというもの、夢心地の中で生活してるような気がしていてそういう気分が自分の書いた記事にも反映してるのかと思う。基本的に巷で今まで発表されてる論の調子は、ここでこそ日本頑張れ、今こそ日本復活だという論調が多く…

核時代の想像力、再びその意味を問い直す時

1. 昨日の記事で僕は、自然と世界が調和するポイントを知る、事後的で静かな世界観が、再び必要とされる、訪れるという趣旨を書いた。しかし、今回の災害以後のパースペクティブを考える限り、そして昨日当局から発表されたニュースとして、東京の浄水場の水…

チャイナシンドロームとホテルカリフォルニアの時代

1. チャイナ・シンドロームを見た。1979年に公開されたアメリカ映画であり、これは当時社会運動として台頭してきた原発問題をテーマにしたサスペンス映画であり、ちょうどこの映画が公開された直後にアメリカではスリーマイル島原発事故が起こったので、当時…

地震の夜

1. 地震が来た時は最初そんなに大したものとは思わなかった。自宅にいたが長い揺れだということは分かったので取り敢えず暫く大きな本棚を部屋の中で押さえていた。あんまり長く続くので倒れるならそれでいいやもう面倒くさいと思って部屋の隅で座り込み壁を…

8-3

夜中に何度か目が覚めた。唐突に、眠りの深みから何の脈絡もなく、空虚なホテルの部屋の表面に、波間から打ち上げられるように、押し出される。深夜に目が開く。しかしそこは何もない部屋だった。電気は消して寝た。だから木製で厚くて古く重たい不恰好な窓…