小説的

夢の見過ぎで

1. 夢の見過ぎで気分の悪くなることがあるみたいだ。現象としてあるみたいだ。 2. 横たわり、背中の裏側にわだかまっていた過去の記憶を手繰り寄せていく。そこでは悪い血が溜まっている様に記憶も溜まっている。記憶の断片とは、睡眠中に布団の中で最も自動…

鎌倉の海

1. 最近何度か鎌倉まで足を運んでいる。今までそんなに縁のある場所ではなかったが友人でひとり鎌倉好きがいるので何度か鎌倉に集合している。気がつくと埼玉方面から鎌倉まで行くのがとても近くなっていた。JRだが、池袋から鎌倉まで今では乗り換えなしの…

夏が来る手前に、市民プールで

1. 久しぶりにプールに行きたくなった。最後にプールにいったのはいつだろうか。ちょっと立ち止まって記憶を思い巡らせてみた。僕の記憶。ここ数年の。なかなかそれが出て来なかった。度忘れには理由があるというのは、かのフロイト先生の説ではあるが、別に…

伊勢神宮の黒と白

日曜日の夜に僕らはもう大分暗くなってから車で伊勢に着いた。来る途中奈良の盆地で見た吉野の月は異様な輝きを放っていた。何故だかあの盆地で見上げる月は普通に我々がいつも見ている月よりも大きく、そして普通よりも低くて手の届きそうなところにあるよ…

関西という地勢

金曜の夜から友人たちと車で東京を出て関西方面へドライブに行った。深夜の東名高速を突っ切る。麻生さんが高速どこまでも乗り放題千円にする、休日につきという発表をした。しかしいつになったらそれがはじまるのかさっぱりわからない。それ以外にちょっと…

派遣村にて、ある論争の時間を振り返る

正月の三日のことだが友人が車でうちに遊びに来たのでそのまま恵比寿のほうまでドライブにいった。去年できた恵比寿のnadiffアパートにいったが町の入り組んだ裏側に建てられたそのマニアのスポットみたいな新しい芸術アパートは、店舗は営業してはいるもの…

渋谷とBYGと僕らの歴史

そういえば九月最後の日曜日の夜にノザキが再婚したというのでパーティに行ってきた。渋谷の駅からマツバラ君と二人で六本木通りの大きな坂を夕刻の曇空を見やりながら上っていった。都内の動脈にあたる幹線道路で巨大なパイプラインだと歩きながら改めて感…

年末の夜と豹柄の女

そういえば先日、阿佐ヶ谷に出来たという新しいロフトをはじめて見に行った。年末。そして夕刻の時間。外はうるさい。憂鬱な時間帯かもしれない。深まる暗がり。冷え込みがきつくなる。寒さは急坂を降りていき冬らしさを初めに自覚させる時期かと思うが、町…

名古屋と東京の間にある、黄泉の闇について

今年の12月で最初の日曜日は、相当暖かかったような気がするのだが、名古屋までドライブしていた。土曜の夜に出て国道1号線を下り、朝方名古屋に入った。国道1号が特に使いたいと思う道だとは思わない。ただ金額を節約するために1号を使う。東京から西へ…

深夜に寂しき渋谷の裏側で

友人達がライブをやるというので金曜の夜、渋谷のライブハウス、青い部屋にいった。深夜から朝までやってるというので終電近い電車に乗り渋谷へ到着。青山学院の裏手で六本木通り沿いにある名前は有名なハウスである。戸川昌子がやっている店である。僕はは…

関東の原風景を体験する

火曜日には、南尚の実家のある茨城県龍ヶ崎市にまで車で遊びにいった。取手の駅から車で二十分(以上)飛ばして、ひたすら田圃と畑の続く延々とした平野の風景が続く。利根川沿いの道を走った。例えばそれがどんな景色かというと、田圃の中に大きな十字路が…

ラジオ体操する監視カメラ

確かに僕は、それを見たんだ。・・・それは四月の終り、長い雨が降った夜の後の明け方、近所の駅前でだ。なぜ僕がそんなものと遭遇することになったのかだって?僕は駅を跨いで、向こう側にあるコンビニまで、朝飯とタバコを買いに行く途中だった。僕にとっ…

京都について

1. 11月の1日から3日まで車で京都にいっていた。最初は、南尚から京都に行きたいと、せがまれてこうなった運びだ。京大の吉田寮に泊まり、ヒッピー的な交流を愉しんできた。車で京都に入った。高速道で東京から京都までは料金が高いので、道筋では部分的に高…