YOUTUBE

youtubeが巷では流行ってるのだろうか。それで僕もyoutubeにここ一週間くらいの間やられていた。それで極度にみまくったので、もう飽きたくらいの感じである。youtubeの何が面白いのか?winMXというのは五、六年前の出来事だったが、もうwinMXの場合は一般配布もなくなり打ち切りになったか地下に潜ったかしたのだろう。今はwinMXのページに飛んでも消滅しているのではないかと思う。MXよりも過激なWINNYというのも表向きには消えている。今でもまだ何処かでは続いてるのだろうが、ネット社会の大きな部分がそれに依存するような状況はありえない。今winMXを何処かで拾ってきて繋げてみたとしても、かつての華やかなアングラソースの豊富さというのはもうないだろう。

僕の場合、音楽ソースのレアなものを昔からよくダウンロードしていた。一般的には手に入りにくかったロックのマニアックなソースというのは、ずっとブートレッグ版として流通していたものだ。特にブートレッグで流れているロックのソースには昔から興味をそそるものが多かったのだ。ボブディランやローリングストーンズなど貴重な海賊版ソースの存在というのが結構あるものだ。かつて僕がwinMXを見ていた頃は、音源としてのブートレッグがそこには豊富に転がっており、盛んに交換がなされていた。しかしwinMXの世界は経緯上消滅した。主な理由は音楽著作権に関わる問題である。そして今、youtubeにおいて何が面白いのかというと、ロックのお宝ブートレッグの映像がそこにはたくさん出てきているのだ。

youtubeの御陰で一部マニアには便利になった。しかしこれで海賊版を扱っていたショップというのは相当な打撃を受けるだろう。そもそも僕もyoutubeに出会う迄、都内のロックレア物海賊版ショップをチェックしてたまに足を運んでいた。はっきりいって海賊版のソースというのは、不当かというほど高い値段が付けられている。ビデオやDVDの海賊版一本買うのに普通に三千円くらいしたのだ。ただそういう裏ショップでは店内にビデオデッキがあって、品物の視聴ができるようになっていたので、僕もよく行っては視聴だけして帰ってくるなんていうこともあった。海賊版だから画質もよくはない。ただレアな演奏であるというだけの価値である。それでもストーンズやディランの70年代の映像とか、GUNSNROSESのアンプラグド演奏とか、非常にこちらの趣味嗜好を刺激するソースがそこに確実に実在したのは事実だ。しかし驚いたことに、かつて西新宿や御茶ノ水の特殊な店にまでいかなければ発見できなかったそれらレア映像の数々が、今はyoutubeの力で一気に、世界中から流出しはじめたのだ。マニアにとってこれ程ありがたい涎の出るような話はないということだ。最初は数年前からWINMXで一部音源が流れ始めた。そして今度は映像ソースとして流れ始めたのだ。海賊版の店はじきにやっていけなくなる可能性はある。海賊版の専門店というのも地道な商売を続けていて今ではネットの中のオンラインショップも普通に存在している。しかしyoutubeの力はそれらに拮抗してきたのだ。

youtubeにもこの先規制が入るだろうか。その可能性はないわけでもないが、先のWINMXの場合と若干異なるのは、音楽ソースのダウンロードが自由にできるような場合は明らかに、音楽ソースによって収益を上げている産業の著作権保護の問題と露骨な衝突をしたのだが、今回youtubeの場合は、主に人気の対象ソースが最初からアングラで流通していたものなので、例え大物アーティストの映像だろうと元々海賊版で流れていただけのものであるようなことが多いので、著作権利益には抵触しないものが多いということだろう。一部テレビ番組の抜粋で流れているものもあるが、これも番組丸ごとが自由に流通し始めると、スポンサー利益で養われている制作局には打撃があるだろうが、番組を一部抜粋したシーンだけで流れている場合が多いので、テレビで流れているときの番組の価値を損ねるというところまでいっていないだろう。